少林寺拳法 修行日記

日常生活 即 少林寺拳法

上達のコツ②~様々な人と組むこと(苦手な人を作らない)~

武専に行っていた時、いつも同じ人たちで固まって技を練習している人たちを見かけた。同じ道院の人たち、あるいは特定の人としか組まない。これは非常に勿体ないことをしているという印象を受ける。技術を上達させるためには、様々な人と組まなければならない。言うまでもなく、関節が柔らかい人、固い人、筋力の強い人・弱い人、あるいは男と女というだけでも技の「掛かり方」が違う。剛法でも、他武道を経験している人などは、微妙に突き蹴りの速さや軌道が違ってくることもある。これは一人でも多くの人と相対しなければ学ぶことができない。 

 また、いつも同じ人と組むと、いつの間に馴れ合いになってしまうこともある。馴れている人と組むと気を使わなくていいという理由ならまだマシだが「あの人は技に掛かってくれないから」「掛けにくい人と組むのは嫌」ということになると、自ら上達のチャンスを逃しているようなものだ。護身術の観点から考えても自分の弱点は少しでも補うようにしておくべきだろう。 

 違う人と組むことによって、できると思っていた自分の技が掛からないということに気付かせられる。すると、その技についてもっと深く考えるようになる。自分が苦手とする人と敢えて積極的に組むこと。そこからが本当の修行の始まりだと思う。