少林寺拳法 修行日記

日常生活 即 少林寺拳法

備忘録

<あらはん> 1987.3 ・拳技解体 今井明雄正範士八段に聞く ・拳理体感 形の違いをどう考えるか「技の個性」 ・技術Q&A 技の運用の考え方 残心について 1987.11 ・拳理体感 試合中心の練習について ・拳系解説 剛柔一体の投げ技「五花拳」 ・技術Q&A 受けな…

師事して会得のこと

昔、武専講師が「自分には師匠がいないんです」と言った。 俺はその時「どうやって少林寺拳法学んだん?本読んだん?」と思った。 師弟の関係なくして、少林寺拳法は学べんでしょ。「会員さん」では学べんでしょ。 youtu.be

原点

昭和二十年八月九日午前四時、ソビエート・ロシアは日ソ不可侵条約を一方的に破棄して、突如飛行機による満州国内の軍事施設に猛爆撃を開始し、夜明とともに機械化されたソ連軍の大部隊は各方面から一斉に国境を突破して、満州領内へ侵入を開始した。当時私…

崩し・落とし・外し

少林寺拳法の技法、特に柔法を学ぶ上で、「崩し・落とし・外し」という文言を用いて教えられることがある。守者が攻者を「崩して」「落として」「外す」ことにより、無理なく技が掛かるというものだ。 確かにそうなのだろう。では、この説明を聞いて、「崩し…

受身

先日、10数年ぶりに審判講習会を受講した。 いろいろと思うところはあったのだが、その中で1点、思ったことがある。 近年、「飛受身」というものがあり、端的に言えば過度な飛受身を禁止する、とのことだった。 「飛受身」という用語や概念自体、俺は知らな…

復帰

7年もの休眠期間を経て、復帰した。 目標は一つ。道院を開設する。 これまで少林寺拳法をしてきた土地ではなく、見ず知らずの土地なので、地元の先生方にアポイントを取って、俺の少林寺拳法に関する経歴と想いを聞いてもらった。 いきなりは無理だけど、協…

卍の意味

今となってはもう、ただの思い出話に過ぎないのだが、少林寺拳法の象徴と言えば、卍だった。 級拳士は緑色、初段になったら黒色、三段以上が赤卍。そして道院長はオレンジの卍だ。 若葉が萌えるような、初心を表す緑色の卍。 少林寺拳法への思いが、鉄のよう…

1979年 全日本少林寺拳法実業団大会 開祖法話

先日の創始30周年記念大会での開祖法話に引き続き、その2年後に開かれた第三回全日本実業団大会での開祖あいさつです。 少林寺拳法五十年史によると、これが大会における開祖の最後のあいさつになったとのことです。この翌年、開祖は遷化されることになりま…

創始30周年記念大会 開祖法話

今の世の中では、若干アウトな表現も含まれていますが、ご容赦願いたい。 開祖がなぜ少林寺拳法を創始したのか、その思いはやはり、開祖の表情を見て、声を聴くことで初めて心に響くものがあると思います。ましてやこの当時、この場にいた方々に対する影響力…

極真鎮魂歌

「極真鎮魂歌」という本を読んだ。 士道館の添野義二館長の回顧録だが、全体的な印象としては、共同著者の小島氏が添野氏の語り口を通じて、自分の主張したいことを書いているといった印象。でも文章とか表現力は上手いと思った。 極真出身で、今は自流派を…

上達のコツ④ ~インプット、アウトプット(教えて教えられる)~

少林寺拳法には試合がない。もちろん演武大会はあるが、本当に厳しい「勝つか負けるか」を追求したものとは本質が異なる。 他武道やスポーツならば「試合」というものを通じて自分の今の力量を確認することができる。少なくとも向上心のある人間ならば、自…

別派

ここ数年、少林寺拳法を脱退して新団体を作る動きが加速しているように思う。 ひと昔前のように、本部のいう「不正」をしたとか、そんな理由ではなく、組織の方向性に納得がいかない人たちが独立する動きがあるようだ。 俺も正直、昔は「別派」と聞けば敵ぐ…

上達のコツ③~こだわりと思い込みを捨てる(八方目)~

「少林寺拳法の技は痛いものだ」「いや、開祖の技は真綿にくるまれたようだったと言うぞ」あるいは「○○先生の掛け方はこうだった」「いや、うちの道院ではこうやって教えているから、この掛け方が正しい」。 こだわりを持つことは、悪いことではない。しか…

大事なのは

優しさかと強さかと問われれば 俺は両方と答える。 この二つは表裏一体だから。 本当の強さとは優しいことだと思うから。

上達のコツ②~様々な人と組むこと(苦手な人を作らない)~

武専に行っていた時、いつも同じ人たちで固まって技を練習している人たちを見かけた。同じ道院の人たち、あるいは特定の人としか組まない。これは非常に勿体ないことをしているという印象を受ける。技術を上達させるためには、様々な人と組まなければならな…

上達のコツ①~恥をかくこと~

道院で、あるいは武専で段位が下の人や後輩拳士と技を練習することがある。もしくは、技の指導ではなくとも前に立って柔軟や基本突の号令をかける機会もある。もちろん、上手く技を教えられない時もあるし、上手く参加者をまとめられない時もある。人によっ…

亡き師へ

先生。 先生は自分の少林寺拳法に満足して逝かれましたか? 僕が高校生のころ、先生は「必ず全国(少林寺拳法の世界)で、名を知られるようになる」と言っていましたよね。 僕にはそんな先生が誇らしく思えました。 ほかの先生に技を習う機会があっても、必…

俺には、少林寺拳法の師が複数いる。 そのうちの一人の方が病であることを、ある方から知らされた。 道院は継続しているようだが、いつどうなるか分からない。 先生が今の俺よりも若いころから知っているだけに、若干のショックを受けた。 少年のころ、本当…

何のために?

なぜ少林寺拳法を修行するのか? 昔、師事した先生からは、明快な答えをもらった。 「自分が自分自身の人生の主人公として、本当に楽しく豊かな人生を生きるためだ」 なぜ?何のために? ケンカに強くなりたい。 怖い人がいるだけでビクビクしている自分を変…

技の面白さを伝えるということ

開祖がなぜ少林寺拳法を創始したのか。 各種関連書籍にも書いてある通り、自分が若いころに情熱を燃やすことができた拳法を通じ、将来の日本を支える気骨ある青少年を育成するためだ。 最初は教えばかりを説いていたという。 しかし人が集まらない。講釈ばっ…

武道か宗教か

海外で長年少林寺拳法の普及に努めてこられた方のブログを拝見した。 その方の持論によると、少林寺拳法は武道であると言い切っている。 そして宗教性を前面に押し出すことに違和感を覚えているような記事だった。 俺自身、少林寺拳法は紛れもない武道である…

昔話

学生のころお世話になっていた道院に、Aさんという指導者がいた。 俺は別の道院の所属だったけど、好んでAさんの道院にも通っていた。 ある日、俺が高校生に受身を教えていた時、その高校生は 「痛いからやだ」とか「できないからやらない」 だの抜かすもん…

開祖

護ること、護られること

俺にはまだ2歳の子どもがいる。 時折、子どもを連れて散歩に出かけるのだが、車やバイクがすれ違いそうになるときには「危ない」と言って、子どもを道の脇で停止させる。 そして、通り過ぎるのを待つ。 このような行動を繰り返してきたが、今では車やバイク…

新しい仕事を軌道にのせるため、ここ数カ月は少林寺拳法から完全に離れている。 決して順調とは言い難く、不安がないわけではない。しかし、新しく多くの人たちと出会う機会に恵まれ、希望をもって日々を過ごしている。 当身の五要素、八方目、先の先、対の…

見抜く目

脱サラして個人事業主となり、税務署に開業届を出して3週間がたった。 売上はないが、少しずつ人脈は広がりつつある。 サラリーマンと違い、色んな会合に誘われるため、正直言って出費が痛い。 同時に、「NPO~~会」や地域の若手経営者の会などに加入し…

それぞれの思い

10数年前、俺が学生時代の頃、ほんの少しだけ同じ道院で修行していた方がいた。 そのSさんは、地元に帰られてから道院を引き継ぎ13年間道院長を務めていた。 数年前の審判講習会で偶然会い、一言二言、言葉を交わしたが、あまり少林寺拳法に関して情熱を感…

独自性

各地の武専の入学者が少なくなっているという。 なぜだろうか。 それは少林寺拳法自体の魅力が低下しているからにほかならない。 草創期、少林寺拳法には「独自性」があった。 勝負を否定し、それまでの武術・武道を否定し、拳法そのものの価値を否定し、既…

専門特化

仕事を変わる上で、専門の領域を選択しなければならない状況にある。 今度の仕事では、何しろできる仕事が膨大な範囲に上るため、全てをこなすことは無理なのだ。 自分の好きな領域、今後伸びそうな分野を選んで専門特化しなければならない。 かと言って、ず…

「術」と「略」

以前、「技」と「術」について、書いたことがある。 少林寺拳法の拳士に最も欠けているのは「術」ではないか。 その考えは今も変わっていない。 万人向けに「技」だけで楽しめるように練習方法が構成されているため、「術」まで至らないという部分もあると思…