技の面白さを伝えるということ
開祖がなぜ少林寺拳法を創始したのか。
各種関連書籍にも書いてある通り、自分が若いころに情熱を燃やすことができた拳法を通じ、将来の日本を支える気骨ある青少年を育成するためだ。
最初は教えばかりを説いていたという。
しかし人が集まらない。講釈ばっかり垂れても、人は集まらなかった。
だから拳法を教え出した。
「拳法はエサだ」と開祖は公言されていた。
人間教育が少林寺拳法の目的である。
技が上手くなれば人格が向上するわけではない。
乱捕が強いからといって、えらいわけでもない。
しかし講釈ばかり垂れて頭でっかちな人間でも困る。
むしろ技の面白さを伝えなければ、人は去っていくのが現実だ。
修行の心得の一つ。
修行を片寄らせぬこと-。
技と教えが一体となって少林寺拳法である。