少林寺拳法 修行日記

日常生活 即 少林寺拳法

情熱なき

もう10年ほどまえの話だが、ある支部に演武の練習のために出向いた時、

そこの支部長が呟いた。

少林寺拳法しんどいわ」

本校武専の卒業生であるにもかかわらず、だ。

俺はこの言葉を聞いた時憤慨し

「そんなん言うんやったらやめてまえや!」

と思った。

当時、30代後半~40代前半の方だったと思う。

数年後、その方は道院長を辞し、少林寺拳法から身を引いた。

あれから10年経って、社会に揉まれて、今ならその方の気持ちがわからんでもない。

それでも俺は思う。

情熱を失った指導者は即刻身を引くべきだと。

希望に満ちた緑から、思いが鉄のように固くなって黒になり

燃え上がった鉄は赤くなり、そして最高潮の熱さに達した鉄はオレンジとなる。

それが「卍」の色の意味だと俺は教わった。

情熱なき指導者の卍の色は

一体何色になるのだろうか。