それぞれの思い
10数年前、俺が学生時代の頃、ほんの少しだけ同じ道院で修行していた方がいた。
そのSさんは、地元に帰られてから道院を引き継ぎ13年間道院長を務めていた。
つい最近、たまたまネットを検索していて、Sさんが2011年3月で道院を閉鎖し、新しい武道・武術団体を立ち上げていることを知った。びっくりした。
少林寺拳法の道院長であったことを、ホームページ上で公言しているので、特に問題があって辞めたわけではないだろう。
11年3月と言えば、確か大きな組織改革があった時期だと記憶している。
色々と考えた上での行動だと思う。
この方だけではない。
各地で道院長を務めていた方が少林寺拳法を離れ、独自の活動を展開する動きが加速しているようだ。
なぜか。
ただ単に仲間作りがしたいだけなら、武道じゃなくてもいい。
技術を追い求めるだけならば、少林寺拳法である必要はない。
他武道・格闘技でも素晴らしい技術はたくさんある。
社会貢献ならば、武道なんかよりもっとほかにすべき活動がある。
それでも少林寺拳法にこだわってきたのは、「師」の存在があるからだ。
開祖の思想と情熱を受け継いだ先生方の息吹に触れて、今の俺がある。
その情熱を感じれなくなったら、俺も離れるしかないだろう。
まぁ結局は自分次第なのだが。